高倍率グループディスカッションの突破実例

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「壊し屋」がいるGDにはどう対処したらいい?

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同意語反芻・・・相手の言葉を否定せずに、意見を受容した上で自分の意見を重ねるテクニックです。


「グループディスカッションで、自分の意図した方向と違う方向に議論が流れてしまいそうなときはどうしたらいいですか?」

「議論を壊しにかかる人がいる場合はどうしたらいいですか?(俗にメガンテを唱える、と言ったりします)」

「自分の意見を言うタイミングを見計らっていたら、いつの間にか議論が違う方向に流れてしまい、発言のタイミングを失ってしまいました。どうしたらいいですか?強引にでも発言するべきなんでしょうか?」


基本的には上記3つのいずれのシチュエーションも、下記のテクニックで対応できると思っています。

基本的に僕は、「議論を壊しにかかる人(壊し屋)」なる人がいてもあまり被害を受けた記憶がありません。正確に言うと、壊し屋というのはそうそういないと思っています。私はどちらかというと自己主張が強いので、こうした人に議論を壊されたままになることは少ないというのもあるのですが、きちんと論理的に話せば、議論の流れが元に戻ることが多かったように思います。リンクアンドモチベーションなどにもこのいわゆる壊し屋のような人はいましたが、基本的にはなるべく以下のような対応をして、うまくあしらうことを心がけていました。その結果、あまり被害を受けないで済んでいたように思います。

一方、壊し屋が書記を担当していた場合が一度あり、その場合はあまりパフォーマンスが発揮できなかったので、全体のパフォーマンスがイマイチの場合はなるべく自分が書記を買って出るということを意識していた面があります。(今思えば、当時は議論の流れを完璧にすることにこだわっていたのですが、そんなに重要視しなくても、面接官は見てくれたと思います。。)

さて、ここで述べるのは一般論であり、自分が聖人のような完璧な対応が可能だという訳ではありませんが、それを念を押した上で、ひとつのテクニックを紹介します。

ここに、何かに怒ってあなたに何かを訴えかけているあなたの彼女(彼氏)がいたとします。
何かをわめき散らしており、それは全く論理的に正しくないので、あなたはすぐさま反論したくなります。しかしそれに反論すると、売り言葉に買い言葉で、議論が発散してしまいます。お互いが「何で分かってくれないの」という気持ちになります。

この場合の彼女(彼氏)が、GDでいういわゆる壊し屋です。ここでは、あなたが論理的に相手を説き伏せたとしても、相手に大きな不満が溜まります。それではGDのパフォーマンスを最大化したとは言いにくいです。

「このような場合にどうしたらいいか?」と考えることが、そのまま「相手の意見を否定せずに自己主張もちゃんとするにはどうしたらいいか?」と考えることにもなります。

恋愛においてはつい感情的になってしまうので冷静でいるのは難しいかもしれませんが、GDをやるのはたいていが赤の他人ですし、通ることが目的なので、冷静かつ論理的にいることを心がけて下さい。


さて、ここでのポイントは、「相手を受容する」ことだと思います。

「受容」とは、相手の言い分を一度受け止め、自分が理解している、ということを示すことです。

「受容」とは、相手の言い分を全面的に認め、議論の主導権を相手に譲ることではありません。

あくまでも、相手の言い分を反芻し、『自分はあなたの言い分を理解した。』ということを"伝える"だけです。議論の流れをその人の言い分のままに変えるだけではありません。

議論の主導権を自分に戻す(正確には、みんながそれまで議論していた流れに戻すことの方が多い)には、「議論の目的にはこういう進め方をすることが必要だと思うので、今はここを議論しよう」と伝えます。


以上が理論になります。


JPモルガン・アセット・マネジメント部門のGDの例で見てみましょう。


JPモルガン・アセットマネジメント部門のGDの例


GDのお題:
(人の投資行動の変化を表した図を何枚か渡されて)投資市場の趨勢を把握した上で、投資家を集めるにはどうしたらいいか。

このGDではまず議論を開始後、すぐにアイディアを列挙してくる人がいました。

相手:「俺は若者が狙いだと思う。若者を狙って新商品を開発すればきっと大きく売り上げが伸び・・・」

私は「このままアイディアベースでいけば、グラフから得られる問題点が把握できず、販売先のターゲットの設定も全部アイディアベースの議論になってしまう。まず、全体の問題点を共有することが大事だ」と思いました。しかし、相手は自分のアイディアをずっと(1分以上)語っています。

ここで、いきなり「ちょっと待て。まだアイディアを出すのは早い。まず、問題点を分析して共有しよう」と言うと、反発をくらい議論は停滞します。(相手は論理的ではないのですが、あなたも論理的ではないのが分かりますか?これでは、相手が「Aだ」と言っているのに対し、あなたも「Bだ」と言っているのに過ぎません。あなたのBという考え方がどんなに常識的でセオリー通りだとしても、相手にとってそれはセオリーではないのです。例え9人が「Bだ」と思っていても、「Aだ」と言っている人には、「ここは明らかにBだろ!!」なんて言ってもわからないのです。多数の人が思っているから・・・などの理由は論理的な会話ではありません。代替案無き反論はしてはいけないのです。)

そこで、私はまず、相手の意見を聴きました。言っていることは、相手の目を見ながら

「うん。なるほど。・・・・」

とうなずきながら、場合によっては相手のアイディアをメモに書き付けます。結局もう40秒くらい話していたと思います。

そして、タイミングを見ながら「今言ったことは、確かにいいアイディアだと思う。問題点を解決する上で、有効な手段になる可能性が高い。けど、せっかくグラフを与えられたのだから、このグラフから何が読み取れるかを理解した上で、それに対する解決先を考えるということにしないか。その時に、きっとその意見も活きるだろう」と発言したのです。

すると、相手は特に反論することもなく私の意見を聴いてくれています。私が相手の意見を聴いたからです。また別のグループメンバーが「じゃあ、まずグラフを読みますか」と合いの手を入れてくれたりします。

合いの手が入ってくると、自分のグループにおけるプレゼンス(存在感や発言力)が高まります。グループ全体が、「自分をリーダーである」と認めてくれるようになり、議論全体をリードできるようになってくるのです。ただし、必ずしもリーダーをやる必要はありませんし、リーダーだから有利ということも無いと思います。私がたまたまそういう役回りを担うことが多かっただけです。

(たまに、GDの最初に「司会(リーダー)は誰がやるか」と決めることがありますが、僕はこれにはあまり賛成しません。リーダーは、上記のようなやり取りを通じて、グループ中でファシリテーション能力(議論をまとめながら前に進める力)が一番高い人が、周りに認められる形で自然になるものだからです。また役割は同じGD中でも臨機応変に変わるべきです。)

ちなみに、この議論では、全体の流れをグラフを読んで、問題点の共有→解決策の決定としたのですが、途中で目的と主体が決定されていなかったことが分かったので、目的を「投資信託の販売金額の最大化」、主体を「JPモルガンの新入社員2〜3年目の営業」として、議論を進めました。


て、元マッキンゼーの大前研一氏がある雑誌に、ここで述べたことに関係した記事を書いていたので、ここに引用します。大前氏は文章について書いていますが、GDなどの対話でも一緒だと思います。


PHPビジネスTHE21 2008年8月号(No.285) P.14から引用


大前研一−相手の考えを予測してトーンや文体を変えよう

文章で相手の需要尾を促すアプローチは二つです。一つは、ある程度、おとしどころを予測したうえで、「私のいいたいのはこういうことです、なぜならば〜」と直球勝負で結論に導くパターン。もう一つは、「あなたはこう思われているようですが、じつはこういう事実があって、私も悩んでいます。これはこういうことを意味するからです」と相手の先入観を踏まえて証拠を積み上げ、最後に別な場所に移動して相手に結論を導いてもらうパターンです。




通常あなたが意見を主張するのが前者の直球勝負の方法で、議論の流れを変えたいときが後者のアプローチです。


とめます。

1:議論の流れを変えたいときは、まず相手の言い分を反芻して、自分は理解している、ということを示す。

2:その上で、議論の目的の中で相手の意見がどこに位置づけられ、今はどこを議論すべきなのかを示す。

注:代替案無き反論はしない。上記でいうと、2:の「今はこういう風に議論しましょう」という代替案が無いのに、反論をしない。


がんばって、グループのメンバーに左右されずにGDで通れるようになって欲しいと思います。


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NEXUS2010メンバーであり、NEXUS2010の一つのプロジェクトである本ブログの執筆・GD練習会の開催などを担当する。京都大学生。グループディスカッションを多く経験し、先輩にも助けられました。後輩に就職活動で成功して欲しいとの思いを込め活動しています。NEXUSが多くの京大生に認知されるようになり光栄です。今からは後輩の支援を継続すると共に後継者を育てます。問い合わせ:owneratnexus-gd.com

 
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